【悲報】ウイルス以外の肝がん、目立つ肥満など生活習慣問題で増加・・・
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【悲報】ウイルス以外の肝がん、目立つ肥満など生活習慣問題で増加・・・
産経ニュース:2016.6.7 07:55
http://www.sankei.com/life/news/160607/lif1606070011-n1.html
日本の肝臓がんの原因の大半は、C型を中心とする肝炎ウイルスが占めてきた。
だが近年、ウイルス感染のないがんが増え、専門家の注目を集めている。
多くは肥満など生活習慣の問題が関係しているとみられるが、詳細は未解明。
リスクの高い人を早めに見つけ、がんの予防につなげる研究が重要になりそうだ。
「非B非C」
肝臓がんの原因で何が多いかは国や地域により多少の違いがある。
日本ではかつて、原因の9割以上がB型とC型の肝炎ウイルスとされていた。
最も多いC型は、血液を介して感染する。
高精度の検査が導入された平成4年以降、輸血による感染はほとんどなくなった。
また治療が進歩し、発がん前のウイルス排除に道が開けたこともあり、C型ウイルスが原因のがんは徐々に減ってきた。
代わってじわじわと増えているのが「非B非C」とも呼ばれるB、C型ウイルス以外が原因である肝臓がんだ。
これにはアルコール性肝疾患をはじめ、さまざまな原因が含まれることが分かっているが、数の少なさなどから「従来は十分な分析が行われてこなかった」(専門家)という。
http://www.sankei.com/life/news/160607/lif1606070011-n2.html
20年間で倍増
東京大の小池和彦教授(消化器内科)を中心とする共同研究チームは、肝臓がんの診療を手掛ける全国の主要な53医療機関を対象に非B非Cがんの実態調査をした。
各施設が3〜22年に診療した患者計約5300人について、年齢、性別のほかがんの原因とみられる肝臓疾患や他の持病、さまざまな検査数値などを報告してもらった。
その結果、3年に肝臓がん全体の10%だった非B非Cがんは、22年には24%を占めるまでに増加。
これを基に全国の非B非Cがんの患者数を推計すると、22年時点で約1万1600人。
割合だけでなく実際の患者数も増加したことが明らかになった。
データの分析を担当した建石良介東京大特任講師(消化器内科)によると、患者の4人に1人はアルコール性肝疾患で、飲酒の影響は大きいとみられた。
また、飲酒量は少ないが肥満などにより肝臓に脂肪がたまる「非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)」と診断された患者が1割程度いたほか、約半数はがん以外の持病として糖尿病があったことから、生活習慣の影響が大きいと推定された。
http://www.sankei.com/life/news/160607/lif1606070011-n3.html
5つのタイプ
ただ、肝臓疾患の診断基準を満たさず「分類不能」とされた患者も半数余りいた。
建石特任講師は「従来の診断基準では拾いきれない複数の要因が重なって非B非Cがんを起こすのではないか」と考え、症状や検査数値などに共通点がある患者同士をグループにまとめ、各グループの特徴を探る手法で分析を実施した。
結果的に、5つの典型的なタイプが浮かび上がった。
第1は、酒はあまり飲まず、肥満で内臓脂肪が多いメタボリック症候群の男性。
第2は、高齢の肥満女性。
肝硬変になっていることも多い。
第3は、中等度の飲酒習慣があり、肥満で脂肪肝の男性。
第4は、大量に飲酒し肝機能が低下している男性。
第5のタイプとして、中等度の飲酒をするが肝機能は良好で、一見何の問題もなさそうな男性もいた。
肥満は、5つのタイプのうち3つに含まれており、特に重要な要因と考えられた。
建石特任講師は「今回の分析は22年までの20年間が対象だが、診療現場の実感では、肥満やメタボの影響は近年になるほど大きい。新しいデータを加えて分析を続け、がんのリスクが高い人の絞り込みに役立てたい」と話している。
引用元: ・【医療】ウイルス以外の肝がん増加 目立つ肥満など生活習慣の問題